研修資料

業務の効率化

いつ
2026年8月31日
どこで
文京区立第八中学校 校内研修会
対象
中学校の先生方
話した人
石出 勉(東京女子体育大学),川合智宏(国分寺市立第十小学校)

校務を効率化しようとして、ツールを先に入れてもうまくいかないことがあります。 この研修では、仕事のしかたを見直す順番を整理したうえで、 AIを教材づくりや日々の仕事にどう使うかをお話ししました。

業務を見直す

「見える化した」で止まってしまい、そこから先に進まない。 その原因を、次の5つの段階に分けて考えました。

  1. “見える状態”をつくる 業務マップ作成/フローの明確化/課題の一覧化
  2. 問題の本質を特定する 属人化の構造把握/ボトルネックの特定/強みの源泉の特定
  3. 再現できる型をつくる プロセス間の整合/意思決定のしくみ設計/正式な文書化
  4. 構造で回る仕組みをつくる 統括体制の設計/会議体の設計/変更管理の設計
  5. 自走する状態をつくる 人材育成/定例会議の運用/改善・改訂の運用

多くの学校が1・2段階で止まります。止まる理由は3つあります。

  • ツールの導入が先行する 業務の流れが整わないままAIを入れても、部分的にしか効きません
  • 暗黙知がブラックボックスのまま 例外の扱いや判断の基準が文書になっておらず、任せられません
  • 運用が形だけになる 見直す体制がないため、改善が続きません

逆に、判断の基準を決めて文書にし、人とAIの役割分担を決めて会議体に載せると、 改善が回り続けるようになります。ここが3・4段階の山場です。

AIで学習ツールをつくる

個別最適な学びを支える道具は、先生自身の手でつくれます。 先生の思いを、道具の裏側に仕込んでおくという考え方です。 実際に授業で使ってきたものを見ていただきました。

  • 1次方程式電卓 ── 両辺に同じ操作を1手ずつ加えて、等式の性質にそって解く
  • 三平方の定理の解説動画 ── 証明を短いビデオで見せる
  • 振り返りを蓄積するしくみ ── 毎時間の振り返りを残し、あとから見返せるようにする

AIへの指示の出し方

思いどおりの答えが返ってこないときは、たいてい指示のしかたに理由があります。

基本

  • 具体的に指示する(5W1Hを意識する)
  • 役割を決める
  • 出力の形を指定する
  • 長さ・文字数を指定する
  • 指示と、前提となる文脈を分けて書く
  • 参考情報や背景を渡す
  • 仕事を分けて、順を追って指示する
  • やりとりを重ねて精度を上げる

すぐ効く4つ

  • 立場を決める 「あなたは優秀な○○です」と最初に書く
  • 強調と箇条書きを使う 大事なところは ** で囲み、並べるものは - で書く
  • 整理できるまで答えさせない 「私がOKと言うまで、答えを書かないでください」
  • 案を複数出させる 「○○について、案を5つ出してください」

AI操作実習

単元プリントの作成,簡単アプリの作成を通して,生成AIへの指示の仕方のコツを実習しました。 ・これまでの自作プリントを読み込ませて,ページ構成のクセを分析させる。 ・単元を指定して,AIと対話しながら仕様を決めていく。